【子供と読みたい絵本おすすめ5選】良い物語は大人の心にも効く!
お仕事をしていると、子供と二人でじっくり向き合う時間がなかなか取れないと感じているお母さんは多いと思います。
たっぷり時間を取れなくても、たった1冊の絵本の読み聞かせは、じゅうぶんに親子のコミュニケーションになるはず。
1日10分。毎日できなくてもいいんです。
今日は私のおすすめの絵本をご紹介したいと思います。
全部、大人が一人で読んでもじゅうぶん楽しめる、心に響く本たちばかりです。
2児の母がオススメする、子供と一緒に読みたい絵本5選
良い絵本は大人の心にも効きます。
日中はお仕事で頭がパンパンになっていても、夜子供が寝る前に、ゆったりとした気持ちで読みきかせする時、自分の心もすーっと癒されていくのがわかります。
せわしない毎日を送るママ達だからこそ、読み聞かせの時間をぜひ作ってほしいなと思います。
100万回生きたねこ【佐野洋子】
名作中の名作です。
私がこの本に出会ったのは小4の時でした。
物語の内容はわかるのだけれども、何を意味するのかまでは、当時は深く理解できていなかったと思います。
でも、よくわからないなりに、なぜか心惹かれるものがあり、強く印象に残っていたのを覚えています。
大人になって改めて読み返してみると、これは愛の物語だったのだと気づきました。
愛の物語であり、輪廻転生のお話でもある。
自分のことが大好きなねこ。
何度死んでも生き返るねこ。
それは本当の愛に出会っていなかったから。
最後に、本当の愛を知ったとき、ねこはようやく本当の眠りにつくことができます。
あなたのお子さんにこの本を読み聞かせても、よく意味がわからないかもしれません。でもきっと行間から、何かを感じ取っていることでしょう。
とても静かで、美しい物語です。
さかさま【てるこ】
まず、2人で向き合って読んでみてください。あるいは、1人でも。最後まで読んだら、本をさかさまにしてもう1つのお話を読んでください。同じ世界の出来事でも、こんなに違って見えるなんて・・・・・・!
まず、この本をはさんで子供と向かい合ってください。
子供が片方の物語を読み進めると同時に、お母さんはもう片方の物語を読み進めていきます。
読み終えたら本をひっくり返して、今度はお互いに、もう一方の物語を、同時に読み進んでいくのです。
片方は赤い星の物語。もう片方は青い星の物語。
どちらもとても美しい星なのに、いつからか争うようになってしまう。
読み終わったら、子供と話し合ってみてください。
どうしたら、この物語の結末を変えることができるのかを。
自分が正しいと思っていることは、ほかの誰かにとっても正しいの?
「さかさま」の世界で起きていることは、私たちのすぐそばでも、毎日起きているのです。
絵がとても美しいことも、この絵本の魅力です。
えんとつ町のプペル【西野亮廣】
お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣さんの絵本。
本作は分業制で作られた絵本で、製作費をクラウドファンディングで集めたことでも話題になりました。
緻密な美しい絵はアートとして完成しているので、ページをめくるたびに眺めているだけでも楽しくて手が止まってしまいます。
この本を部屋に飾っておくだけでも素敵なインテリアになってしまいます。
でも素晴らしいのは絵だけではありません。
ストーリーも演出も見事なのです。
ハロウィンの夜、ゴミ人間のプペルと出会った心優しい少年ルビッチ。
誰からも信じてもらえなくても、たとえ一人になっても。
外の世界には美しいものがあると信じて飛び立った二人にしか、見れないものがありました。
信じて一歩踏み出した者だけが見れる景色を、私たちも見てみたいと思いませんか?
ちょっとだけ【滝村有子】
この本を初めて読んだのは小児科の待合室でした。
なんとなく手にとって読み始めたのですが、とちゅうから涙がドッと溢れてきて止まらなくなってしまいました。
待合室で泣くなんて恥ずかしいので必死でこらえましたが。。
以来私は、二人目のきょうだいが産まれるお友達によく、この本をプレゼントします。
赤ちゃんが産まれて、お母さんは赤ちゃんのお世話に忙しくって、その間に、おねえちゃんはいろんなことを「ちょっとだけ」一人でできるようになっていきます。
でもやっぱりママにだっこしてほしくて・・。
お姉ちゃんのゆれる心が、いじらしくて切ない。
子育て中って、日常生活の何気ないシーンの中にも、胸にこみ上げてくる感情に溢れていますね。
兄弟のいる人もいない人も 子供を持つすべてのお母さんの心にじんわりあたたかくしみ込んでくるお話です。
ごんぎつね【新見南吉】
新見南吉の不朽の名作です。
子供のころ読んだことある方も多いのではないでしょうか。
最初は、いたずら好きのキツネが主人公の昔話なのだな、という印象ですが、キツネが村人にいたずらしたことを悔いて、つぐないを始めるあたりから、物語の雰囲気が変わってきます。
つぐなっても分かってもらえず、分かってもらえないまま悲しいラストを迎えてしまいます。
こういう展開は現代の絵本ではあまり見られないと思います。
現代の明るいイメージの絵本を読みなれている子供には、少なからず衝撃を受けるかもしれません。
でもこういった作品に触れることで子供の感受性は育まれていくと思います。
昔話の現代版には、ラストの衝撃を和らげるように書き足されたものをよく見かけますが、私はなるべく原作の情緒を壊さないよう、原作に近いものを読ませてあげたいと思っています。
子供が本を読む習慣をつける方法とは
読書が大切だということはよく言われていうことですが、本が好きな子とそうでない子がいます。
勉強面でも、すべての教科の基本が国語力だと言われますが、読解力がないと、算数などの文章題の意味が理解できない、といったことにも繋がるようですね。
もともと読書が好きな子は良いですが、そうじゃない子をどうやって本好きにさせたら良いのでしょうか?
我が家もかなり試行錯誤しました。
娘が本が大好きになるまでに私がしたことをまとめてみます。
0才のころから読み聞かせをする
娘には、物心がつく前から読み聞かせをして、本に親しんでもらおうと努力しました。ですが、こちらが思っているほど、大人しく聞いてはくれませんでした。
赤ちゃんでもジッと絵本をみつめて大人しく聞き入っている子もいるようですが、私の娘は本に手を伸ばして破こうとしたり、まだ読み終わっていないのに次のページをめくろうとしたり。
読み聞かせが全く成り立たちませんでした。
そこで、破れない布タイプの本を読んであげたりしたこともあったけれど、結局は本に手をのばし引っ張ったり噛んだりで、読み聞かせとは程遠い光景となってしまいました。
2才過ぎたころからは、落ち着いて耳を傾けてくれるようになりました。
お子さんのタイプにも寄ると思いますが、何事も、早ければ良いというわけではなさそうです。
大人が強要せず、読みたい本を自分で選ばせる
幼稚園に入るころには図書館によく連れていき、自分が気になった本を自分で選ばせて、読ませるようにしました。
親が、良いと思う本を無理に押し付けられても余計に読書嫌いになる可能性がありますし、「自分で選んだ本」なら興味を持ってくれると思ったからです。
でも、これもダメでした。
3~5才くらいの幼児に自分で選ばせても、なんとなく表紙の絵が気に入ったなどの理由で選ぶので、いざページを開くと、内容にあまり興味が持てなかったりするのです。
どんな本でも面白がって読む子もいますのでこれもタイプによりますが、まだ幼すぎる幼児には、必ずしも自分で本を選ばせるのが良いとも限らないようです。
アンハッピーな童話や日本昔話に触れさせる
そこで私は、やはり「絵本は親が与えるもの」という考えに戻りました。
まず試したのは昔からのグリム童話や日本昔話です。
最近の絵本は「お友達と仲良く」「めでたしめでたし」で終わるハッピーなものが多いと感じます。登場人物に悪者があまりいないですよね。
一方童話や昔話はアンハッピーで終わるものも多く、魔女や継母など「いじわるな人」が出てくることも多い。
マッチ売りの少女や、フランダースの犬のように、主人公がむくわれないまま死んでしまう悲しい結末のストーリー。
鶴の恩返しや竹取物語は、主人公は最後は夜空に飛び立って消えてしまいます。
まるで残された静寂の、シーンという音が聞こえるかのよう。
こんな昔から語り継がれてきた物語が、娘には衝撃的だったようでした。
世の中には理不尽なことがあるんだ。
昔の人は貧しくて、自分と同じくらいの年の子供が働いていたんだ。
車は無くて馬車だったんだ。
洗濯機もないから手で洗っていたんだ。
あらゆる発見のオンパレードで、それが良い刺激になったのか、この頃から娘は急速に本に興味を持ち始めました。
子供の好みに合わせて親が本を与えてあげる
自分で字が読めるようになると、子供の興味のありそうな題材を選んで本を与えるようにしていきました。
子供の好みは、お母さんがいちばんよくわかっています。
我が家の場合は、娘が「魔女」とか「魔法使い」などのキャラクターに興味を持ち始めていたので、魔女の女の子が主人公のシリーズ本を与えてみました。
本を渡す前には必ず、
「この本の主人公は〇〇ちゃん(娘の名前)とお同じ年の女の子で、しかも魔法が使えるんだって!どんなお話なのか知ってみたくない?」
など、子供が興味を持つようにしむけます。
大げさに言うと娘に対する読書のプレゼンみたいな感じです。
すると娘は
「えー!そうなの?読んでみたい!」といって夢中で読み始めました。
すると寝食を忘れてという言葉がぴったりくるほどのめりこみ、「夜ごはんだからいったん本はやめようね」と言っても「あと1ページだけ!!」なんて言うくらい読みふけり、同じシリーズの本を数日で一気に読破しました。
子供の自主性を大事にするのはもちろん大切なことですが、まだ自分で本を選ぶ目が養われていないうちは、親が子供の好みを汲んで与える、というのもポイントだなと実感しました。
もちろん、子供が自ら興味を示した本があれば、どんどん与えて良いと思います。
時にはちょっと難しめの本を読みたいと言い出すこともあるかもしれませんが、「まだ早いわよ」なんて言わずに読ませてあげて良いと思います。
難しくて途中でやめてしまっても良いんです。理解できないなりに何かを感じ取ります。
もう少し大きくなったらまた読んでみようと思うかもしれません。
何よりも本との出会い、本と触れる機会を少しでも多く持たせてあげたいですね。
親こそ本を読もう!
もう一つ大事なことは、親自身が本を読むということです。
親が本に夢中になっていると、子供も本に興味を持ちます。
これは、はなまる学習会の高濱正伸先生が、ご自身の著書や講演会などでもよく言われています。
本に限らず、子供は親がよくやっていることをやりたがるので、いつもスマホばかりいじっていたら子供もスマホに関心を持ちますし、親がゲーム好きなら子供もゲームに関心を持ちます。
もちろん、スマホもゲームも、うまく使えば良い教材にもなるので一概に悪いと言っているわけではありません。
ただ、親がいつも楽しそうに読書をしていたら、子供心にも自然と、本に対して魅力を感じてくれるだろうなと思います。
いろいろお話してきましたが、私の「子供に読書の習慣をつけるための試行錯誤」をまとめると、
- 幼少期から根気よく読み聞かせをする
- 自分で好きな本を選ばせる
- 童話や昔話を積極的に読んであげる
- 親が子供の興味の対象に合った本を選ぶ
- 子供に本を渡す前にプレゼンをしてより興味を持たせる
- 親自身が読書を楽しむ姿を子供に見せる
あとは、家に本がたくさん置いてあり、いつでも本に手が出せる環境というのも、子供を本好きにする要因でもあると思います。
ですがスペースの問題もありますし、1冊1000円はする絵本を何十冊も買うとなれば出費もかさんでしまいます。
図書館やブックカフェなどを上手に利用したいものです。
堅苦しい育児書は苦手!な方におススメの育児本はこちらの記事で紹介しています。
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まとめ
- 大人の心にも効くオススメ絵本5選を紹介しました。
100万回生きたねこ
さかさま
えんとつ町のプペル
ちょっとだけ
ごんぎつね - 子供を本好きにするには童話や昔話を読んであげること、子供好みのジャンルの本をママが選んであげること、親自身が読書を楽しむこと。
忙しい毎日の中で親もなかなか読書をする時間を持てないと思いますが、そんな大人こそ、素敵な絵本をぜひ読んでみてはいかがですか。
絵本ならそれほど時間をかけずに読めます。
素晴らしい絵本は大人の心にも深く響いて、豊かな時間を与えてくれます。
子供とのコミュニケーションにもなるし、子供も本好きになってくれたら、良いことずくめですよね。
みなさんも素敵な絵本タイムを・・・♡